高畑勲展
1960年代から日本アニメーションで監督、オープニング、演出など、名作を手掛けてきた高畑勲の記録をたどれる展覧会
当時は今のように沢山のアニメーション制作会社が少なく、日本アニメーション、東映、東京ムービー、虫プロ、タツノコプロとか、何社ぐらいしかなく、アニメ制作は徹夜で制作していたのではないかと!
高畑勲は当時から宮崎駿と一緒に作品を作ってて、日本初の長編アニメは1963年放送の手塚治虫の鉄腕アトムですが、高畑勲の長編アニメーション監督は1968年に作った『太陽の王子 ホルスの大冒険』悪魔と戦う少年ホルスの物語ですが、82分の動画で原画枚数15万枚!! 1秒間に30枚というすごい枚数!! 制作年数3年
宮崎駿の『天空の城ラピュタ』は124分で約7万枚、1秒間に9枚、ラピュタの3倍の原画枚数なので動きが滑らかできれいなんです
ちなみにアニメーション最高原画枚数は1940年、ウォルトディズニー制作の『ファンタジア』クラシック音楽とアニメーションの融合作品は124分でなんと、100万枚!! 1秒間に134枚!! 驚異的です!! 完成までに何年掛かったのか?? DVDを持ってますが、凄い動きが綺麗です
で、高畑勲のアニメ歴史ですが1969年、水木しげるの『ゲゲゲの鬼太郎』62話、1971年の野生の野球チーム『アパッチ野球軍』2・12・17話の演出担当、1974年の『アルプスの少女ハイジ』はスイスまで行き、現地でイメージした全話総監督、現在再放送されてる1976年の『母をたずねて三千里』全話監督し、背景はイタリアのジェノバですが学校帰りのマルコのカメラワークが凄いんです、1981年の大阪のドヤ街を舞台にした『じゃりン子チエ』2・6・12話担当、1985年に宮崎駿とスタジオジブリ設立、1987年には福岡の柳川を舞台にしたアニメも制作してて『柳川堀割物語』と言う当時、堀の埋め立てに反対した実話を元に描いたアニメ
背景画はジブリ作品でも有名な山本二三、※8月1日から9月5日に長崎県美術館で【山本二三展 the BEST】の展覧会が始まります
高畑勲展では山本二三の背景も少し展示してます
最後の作品になった2013年『かぐや姫の物語』は竹取物語を元に監督、脚本、原案、1960年に描いてた『ぼくらのかぐや姫』からもっと納得いく作品を描きたいと構想を考えてたようです 137分で原画50万枚!、1秒で60枚!! しかも水彩画と言う、8年の製作期間でようやく完成
すごくいい作品です
2016年には自分も好きなでDVDを持ってる芸術アニメ、最高峰アニメーターと言われるロシアの映像詩人『話の話』・『霧の中のハリネズミ』などのユーリー・ノルシュテインとジブリ美術館で公開トークしてます
福岡市美術館で7月18日までで終了
美術館コレクション展も開催中です